URAとは、学部生が大学の研究に参加できるよう支援する奨学金制度(Undergraduate Research Award)です。
カナダの大学では、学部生でも教授の指導のもと研究プロジェクトに参加できる制度があり、将来の進学やキャリアにもつながります。
この記事では、マニトバ大学(UM)のURA制度の仕組みや応募スケジュール、娘の体験談を交えてまとめます。
※URAは「University Research Administrator」の略として使われることもありますが、本記事では「Undergraduate Research Award」を指します。
URAとは?(Undergraduate Research Award)
マニトバ大学(UM)では、学部生でも教授の指導を受けながら、実際の研究プロジェクトに参加することができます。
大学での生活については、娘のシェアハウス探しや引っ越し体験も別記事にまとめています。👉シェアハウス生活
調べてみると、URAのような制度は多くの大学に存在しているようです。
奨学金の金額は大学によって違いはありますが、意欲のある学生を支援していこうという嬉しい制度だと感じました。
URAはどんな制度?(UMの場合)
URAは、学部生が研究の世界に触れ、将来の進学やキャリアにつなげるための制度です。
具体的には、学生が希望する教授のもとで、
- 16週間(5月〜8月)
- フルタイムで研究活動
- 研究や学術活動、創作活動も対象
という形で取り組みます。
URAの特徴(ポイント)
URAの主な特徴は以下の通りです。
- 採用されると、奨学金として7,000カナダドルが支給される
- 研究内容は理系だけでなく、文系や芸術系も対象
- 選考は競争制(応募して審査される)
- 大学の公式な課外活動実績(Co-Curricular Record)として認定される
選考基準は研究内容と成績が重視されるようですが、詳細は明確には公開されていないようです。
URAのスケジュール(2026年)
URAは毎年、応募〜結果通知〜研究期間が決まっています。
- 応募期間:2026年1月12日〜2月16日
- 結果通知:2026年3月16日〜3月20日頃
※遅れる場合もあり、最終的には3月末までに通知 - 研究期間:2026年5月1日〜8月22日頃(約16週間)
URAの詳細や応募条件、最新情報は年度によって変更される場合があります。
最新情報はマニトバ大学公式サイトをご確認ください。
▶ マニトバ大学 URA公式ページ(Undergraduate Research Award)
娘もURAに応募してみたが…
いろんなことに挑戦している娘ですが、探求したいテーマがあり、信頼している教授に相談しながら、URAに応募してみました。
しかし残念ながら、採用はされませんでした。
しばらく落ち込んでいた娘でしたが、
「URAをもらうことはできなかったけど、研究は続けたい」という気持ちがあり、引き続き教授に相談しながら個人的に研究を進めていくことにしたそうです。
「学生研究ポジション」という扱いの奨学金7000カナダドル
後日、そんな娘に朗報が舞い込んできました。
「学生研究ポジション」という扱いの(URAに近い)奨学金が用意でき、ウエイトリストにいる娘に連絡が来たというのです。
メールを受け取った娘はすぐに返信し、その申し出を受けました。
ウエイトリスト(wait list)とは、いわゆる「補欠」のような仕組みですね。
この「学生研究ポジション」というのは、追加の予算を確保できたため、URAとは別枠ではあるものの、研究活動を支援する目的は同じで、実質的にはURAに近い制度だそうです。
娘も「こんなことがあるのか?」と驚いたそうですが、すぐ教授に連絡し、喜びを伝えたそうです。
URAに落ちてもチャンスは残っている場合がある
娘のように、ラッキーにも後からチャンスが巡ってくることがあります。
URAは競争率が高く、採用されなかった場合でも、状況によってはウエイトリスト(補欠)のような形で連絡が来ることがあるようです。
ただし、追加の予算が確保されるかどうかは毎年決まっているわけではなく、学部によっても違うそうです。それに、誰に声がかかるかも分かりません。
今回の娘のケースは、本当に幸運だったと思います。
「NSERC USRA」と「URA」の違い
URA以外に「NSERC USRA」というものがあります。
簡単に説明しますと、次のようになります。
URA(Undergraduate Research Award)
- 大学(UMなど)が独自に出している学部生向け研究奨学金
- 分野が幅広く、文系・理系・芸術系なども対象になりやすい
- 学内の予算や制度で運営されている
NSERC USRA(Undergraduate Student Research Award)
- カナダ政府系の研究助成機関「NSERC」が支援する奨学金
- 理系中心(自然科学・工学系)が主な対象
- 応募条件が厳しめで、国籍要件(カナダ市民・永住者など)がある
- 成績(GPAなど)も条件に入っている
一番の違いは?
- URAは「大学が提供する制度」
- NSERC USRAは「国(研究機関)が支援する制度」
留学生が「NSERC USRA」の方で応募するのは、要件的に難しいかもしれません。
でも、意欲のある学生たちを支援する制度はありますので、信頼できる教授や学校側に相談してみるといいでしょう。
奨学金7,000カナダドルは嬉しい金額
奨学金を受け取れたことで、娘は生活費のためにバイトを掛け持ちする必要がなくなりました。
その分、研究に集中できる時間が増え、学業と研究の両立がしやすくなります。
留学中は「学費」だけでなく、家賃や食費など生活費もかかるので、バイトの時間が増えがちです。
そんな中で、研究に取り組む学生にとって、このような奨学金制度はとても大きな支えになると感じました。
留学中は医療費も気になるところ。
保険についてはこちらの記事にまとめています。👉留学中の学生医療保険
奨学金の受け取り方(UMの場合)
URAの場合は、登録した銀行口座へ振り込まれる形が一般的なようです。
ただし、娘のように「学生研究ポジション」という別枠の場合、大学によっては給与のように支給されるケースもあるそうです。
娘にたずねたところ、今回の奨学金も登録の銀行口座へ振り込まれるとのことです。
また万が一、研究での支出が奨学金より少なかったとしても、返還する必要はないそうなので、そこも安心できるポイントですね。
留学では奨学金だけでなく、授業料の負担も大きなポイントになります。
娘がカナダ留学3年間でかかった授業料については、
こちらの記事でまとめています。👉リアル!カナダ留学3年間の授業料まとめ
どこで研究する?
娘が研究したいテーマは、主に図書館で調べられる内容のようです。
人によっては、道具が必要だったり、実験をしたり、どこかへ出向く必要があったりと、研究には何かと費用がかかります。
そのため、奨学金の存在は本当に大事だと思います。
計画的に、そして大切に奨学金は使ってほしいですね。
今の段階では、娘の研究について詳しく書くことができませんが、研究が終わったらしっかりと話を聞いて、また紹介できたらと思います。
研究が終わったら成果発表
研究期間は夏の4ヶ月間
研究は5月~8月までの4ヶ月です。
秋学期が始まるまでの夏の間、生徒たちは研究に没頭します。
指導をお願いした教授と一緒に研究に取り組み、ひと夏を過ごすわけですから、充実した濃い毎日になるはずです。
娘はこの話をするときは、声も弾み、顔が見えなくても輝いているのが想像できます。
そして「ワクワクする」と何度も言います(笑)。
研究発表もしくは、ポスター制作
10月には、4ヶ月間がんばった研究の成果発表として、プレゼン形式の発表か、ポスターを作成し展示する形での発表があります。
この成果発表でも、優れた研究に対しては賞金が出ることもあるそうです。
URA(もしくは学生研究ポジション)を受け取ったメリット
今回、娘はURAそのものではなく「学生研究ポジション」という形でしたが、同じように研究活動を支える奨学金を受け取ることができました。
この制度の最大のメリットは、奨学金が支給されることで、研究にかかる費用を自ら工面するストレスがなくなり、研究に集中できるということです。
特に留学生はそうですが、生活費や学費を多少なりとも自分で用意してる学生も多く、どうしてもバイト中心の生活になりがちです。
そこに研究費用となれば、更にバイトを増やして…という状況になりかねません。
奨学金を支給されることで、研究に必要な時間をしっかり確保でき、教授の指導のもとで本格的な研究経験を積むことができます。
また、研究活動を通して教授とのつながりが深まることは、将来の進学や就職に向けても大きな財産になります。
さらに研究成果を発表する機会があることで、「研究をやり遂げた」という実績が形として残るのも魅力です。
学部生のうちにこうした経験ができるのは、とても貴重なことだと感じました。
URAを狙う人にアドバイス(応募のコツ)
URAに応募するには、まず「研究したいテーマ」と「指導してもらいたい教授」を見つけることが大切です。
いきなり応募するのではなく、事前に教授へ相談し、研究テーマについて話し合いながら準備を進めるとスムーズです。
ここからは、URAに興味がある学生さん向けに、母目線で感じたポイントをまとめました。
まず教授に相談するのが第一歩
テーマが決まったら、それを指導してくれる教授を探します。
大学の教授は忙しい人が多く、指導する時間を割いてくれる教授を見つけなくてはなりません。
日頃から授業の質問をしたり、学習以外にもコミュニケーションをとっておくと良いでしょう。
成績だけじゃなく「研究テーマの熱意」が大事
URAの選考では成績も重要ですが、それ以上に「研究したい」という熱意が大切だと感じます。
教授に指導をお願いするときは、自分がどんなことを研究したいのかをしっかり伝え、テーマにも自分自身にも興味を持ってもらうことが大切です。
断られたとしても、熱意が伝われば引き受けてくれたり、別の教授を紹介してくれることもあるかもしれません。
応募締切が早いので、秋~冬には準備開始がおすすめ
URAの応募期間は1月〜2月と早いため、秋〜冬のうちに準備を始めるのがおすすめです。
しっかり準備をしていないと、いざ応募したときに研究計画がまとまらず、選考にもれてしまう可能性があります。
学部にもよりますが、URAは応募者も多いようなので、早めに研究計画を立てておくことが通過の秘訣です。
研究計画も教授に相談しながら、綿密に詰めていくと良いでしょう。
マニトバ州は冬の厳しさも有名で、実際にブリザード警報が出たこともありました。現地の様子はこちらの記事で紹介しています。👉ブリザード警報発令
母目線│URAは大学生活を広げるチャンス
URA(Undergraduate Research Award)は、学部生が教授の指導を受けながら研究に参加できる貴重な制度です。
マニトバ大学(UM)では、夏の約16週間を研究にあて、成果発表まで経験できる仕組みになっています。
海外大学で奨学金を獲得するのは簡単なことではありませんが、学部の授業以外で「やりたいこと」を実現させる大きなチャンスのひとつだと感じます。
娘はURAに応募したものの採用されませんでしたが、その後「学生研究ポジション」という形で同額の奨学金を受け取ることができました。
今回の経験を通して、URAに落ちても状況によってはチャンスが残っている場合があることを知り、挑戦する価値の大きさを改めて感じました。
挑戦した経験そのものが宝物なので、これからも娘が真剣に取り組む姿を応援したいと思います。
留学中は生活費の負担が大きく、研究や学業に集中するのが難しいこともあります。
だからこそ、こうした奨学金制度は学生にとって大きな支えになります。
興味のある方は、ぜひ大学の公式サイトを確認し、教授や学校に相談してみてくださいね。

