カナダと言えば、まずは「寒い!」「雪が多い!」「冬が長い!」。そんなワードが並びますが、そんな寒い冬に雪上をかっ飛ばして走る乗り物があります。
それは、スノーモービルです。
スノーモービルは、カナダ・ケベック州で生まれた乗り物。雪深い国だからこそ、この乗り物は必要とされ、そして発明されました。
スノーモービルの歴史を知ると、カナダ留学を予定している人にも、カナダをもっと知りたい人にも、カナダの冬の暮らしが少し身近に感じられるかもしれません。
では、なぜカナダでスノーモービルが必要だったのでしょうか?
スノーモービルの誕生秘話
スノーモービルを生んだボンバルディエ
現代のスノーモービルの基本構造を開発したのは、カナダ・ケベック州出身のジョセフ・アルマン・ボンバルディア(Joseph-Armand Bombardier)です。
このことから、カナダのケベック州は「スノーモービル発祥の地」と呼ばれることがあります。
ケベック州の農村で育ったボンバルディエは、子どもの頃から機械いじりが大好きだったそうです。
19歳だった1926年には、郷里に機械修理工場を開き、自動車や農機具など、さまざまな機械の修理を手掛けてきました。
そんな彼が暮らしていたカナダの農村部では、冬になると大量の雪が降り、道路が雪で覆われて交通が途絶えてしまうことが大きな問題でした。
「雪の中でも移動できる乗り物を作れないか」
15歳の頃から雪上車の試作機を作っていたボンバルディエは、機械修理の仕事をするかたわら、雪上車の研究を続けます。
自動車の前輪をそりに、後輪をクローラー(無限軌道)に置き換えるなど、さまざまな方法を試しました。
金属や繊維製のベルトを使ってみるなど試行錯誤を重ね、雪の上を走る乗り物の実用化を目指しました。
長年の研究と試行錯誤の末に生まれた雪上車は、やがてスノーモービルへと発展していきます。
雪に閉ざされる地域の「冬でも移動したい」という願いから生まれたスノーモービル。
その背景には、雪国で暮らす人々の生活を少しでも便利にしたいという、ボンバルディエの長年の挑戦がありました。
冬のカナダで時々発生するブリザード(猛吹雪)。想像以上の厳しい寒さについては、こちらで紹介しています。
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雪の多い地域の冬の交通手段として発展
スノーモービルは雪や氷の上を走行できる小型の雪上車です。
1~2人乗りが一般的で、もともとは積雪地域の交通手段として利用されていました
現在では、実用的な移動手段だけでなく、救助などに活用されています。
さらに、レースなど冬のスポーツやレジャーとしても楽しまれています。
スノーモービルレースはどんな競技?
エンジンを動力とするスノーモービル(雪上車)を使って雪上の速さやテクニックを競うモータースポーツです。
- スノークロス:バイクのモトクロスを雪上で行うような競技。ジャンプ台やコーナーが作られた特設コースを一斉にスタートし、順位を争います。
- オーバルレース:雪上の楕円形(オーバル)コースを周回し、スピードを競います。
- ヒルクライム:急な雪の坂道を一気に登り、タイムや到達度を競います。
- エンデューロ:自然の起伏を活かした長距離のコースを走り、耐久性やタフさを競うレースです。
レースの見どころ
- 時速100km超の迫力:ハイパワーなマシンが雪煙を上げながら、時速100kmを超えるスピードで駆け抜けます。
- ギャップの攻略:レースが進むにつれて雪が削れて凹凸(ギャップ)ができるため、ライダーの高度な操縦テクニックが勝負の分かれ目となります。
カナダのアウトドア文化とスノーモービル
カナダでは、スノーモービルは単なる冬の移動手段ではありません。
雪が降れば、それを楽しんじゃおう!というカナダらしい冬のアウトドアアクティビティのひとつとして、親しまれています。
広大な雪原や森林の中には、スノーモービルで走るための専用トレイルが整備されています。
地域のクラブやボランティアの人たちがトレイルの整備や維持に関わっているところもあり、スノーモービルを楽しむ人たちと地域社会とのつながりも感じられます。
🇨🇦カナダの広大な自然の中を、雪煙を上げながらスノーモービルで走る——。
想像するだけでも、なんだかワクワクしませんか?😆❄️
カナダ考案のスポーツにバスケットボールがあります。世界中で親しまれているバスケットボール🏀について紹介している記事は👉こちら「カナダのバスケットボール文化」です。
スノーモービルがつなぐ人と人
カナダの冬は寒く、雪もたくさん降ります。
そんな厳しい冬だからこそ、スノーモービルが人と人をつなぐ役割もしているというのが、なんだか素敵だなと思いました。
スノーモービルのトレイル沿いには、寒さをしのぐための休憩小屋やレストラン、ホテルなどがあり、スノーモービルでそのまま立ち寄ることができるそうです。
薪ストーブのある暖かい小屋でひと休みしたり、温かいスープを飲みながら、そこに集まったライダー同士でおしゃべりしたり。
雪深い場所を走ってきたからこそ、「あったかい場所でちょっとひと休み」って、きっと格別ですよね。
こうした場所で人が集まり、交流が生まれることも、カナダのスノーモービル文化の魅力のひとつなのかもしれません。
寒い冬は、どうしても家にこもりがち。
でも、スノーモービルに乗って外へ出れば、自然を楽しみながら人とも出会える。
「雪があるからこそ楽しめること」が、ちゃんとカナダの冬の文化になっているんですね。❄️
スノーモービルに乗るために免許は必要?
自動車のオートマチック車やスクーターと同じように、基本的にギアチェンジの必要はなく、ハンドルとアクセル、ブレーキを操作して運転します。
日本でスノーモービルを運転する場合、一般的な自動車のように公道を走るための免許制度とは異なります。
ただし、走行する場所や施設によって必要な資格・ルールが異なるため、事前に確認が必要です。
また、スノーモービルは一般道路を自由に走行できる乗り物ではありません。
特に、公道を走行できるかどうかについては、車両の種類や道路交通法などが関係するため、実際に利用する際は国土交通省や走行施設などの最新情報を確認しましょう。
安全装備も忘れずに
スノーモービルは雪の上を走るとはいえ、スピードの出る乗り物です。
安全のため、運転者・同乗者ともにヘルメットを着用することが推奨されています。
また、寒い中を走行するため、保温性や防水性のあるウェアなど、冬の自然に適した装備も大切です。

カナダの極寒を支える防寒着「カナダグース」
カナダの厳しい冬といえば、カナダグース(CANADA GOOSE)も忘れてはいけません。
カナダグースは、カナダで生まれたアパレルブランド。極寒の環境で働く人々のための防寒着づくりから発展し、現在では世界的に知られるブランドになっています。
今回ご紹介するのは、「チリワック ボンバー」。極寒の地で任務にあたるパイロットからインスピレーションを得た、機能性とデザイン性を兼ね備えたプレミアムアウターです。
お値段はなかなかのものですが……😅
「極寒のカナダで生まれた防寒着」という点では、今回のスノーモービルの記事にもぴったり。
カナダの冬を知るブランドの防寒着、気になる方はチェックしてみてください。
▼カナダグース「チリワック ボンバー」を見てみる
日本でもスノーモービルに乗れる?
日本では、ヤマハ発動機が最後までスノーモービルを生産していましたが、2023年6月に事業から撤退したため、現在、日本メーカーの新車を購入することはできません。
ただし、中古車を探すことは可能です。
国内でも乗れる場所は限られますが、スキー場などでスノーモービル体験ができるところもあるようです。
興味のある方は、近くで体験できる場所を探してみてはいかがでしょうか。
カナダ留学中の娘は興味はなさそうです…
せっかくカナダにいるのだから、スノーモービルにも乗ってみたら?と思うのですが、娘が何にでも興味を示すわけではありません(笑)。
残念ながら、今回はスノーモービルの体験談は聞けそうにありません。
でも、この記事を書いていたら、私自身がちょっと乗ってみたくなってきました!😆
冬のカナダに興味がある方は、機会があればスノーモービル体験をしてみるのもおすすめです。
雪深いカナダならではの冬の楽しみ方を、ぜひ体験してみてください❄️🇨🇦

カナダ留学をするなら、こんなカナダならではの豆知識を知っておくと、現地での毎日がもっと楽しくなるかもしれません。
これからも「カナダ生まれシリーズ」で、まだあまり知られていないカナダの魅力をお届けしていきます。

